近年よく耳にするようになった「ノーコード」。IT人材不足が叫ばれる中、エンジニアがいなくてもウェブサイトなどの制作ができるノーコードの需要が高まっています。
通常、WordPressはノーコードではありませんが、「ブロックエディタ(Gutenberg)」などのアップデートによってノーコードでページ制作ができるようになったことをご存じでしょうか。
今回は、WordPressにおけるノーコードの基礎知識と、制作・運用のコストダウンにつながるポイントについてご紹介します。
WordPressにおけるノーコードとは?
そもそもノーコードとは、その名の通り、ソースコードを一切書かずにウェブサイト制作などができるツール・サービスのこと。あらかじめ用意されているパーツをイメージに沿って配置するだけなので、コーディングの専門知識がなくても扱えるとして、注目を集めている制作手法です。
WordPressの従来のクラシックエディタでは、制作会社がテーマを作る際、固定ページに直接HTMLを書いたり、投稿をカスタマイズしたりする方式が主流でした。そのためコーディングの専門知識がないと、サイトの更新や改修などが難しい、思い通りにできないという課題がありました。
しかし、2018年12月に実施されたWordPress5.0のアップデートによってブロックエディタがデフォルトになり、プラグインなどを使わなくてもノーコードでページ制作ができるように。ブロックエディタに対応したテーマがあれば、コーディングの知識がなくても、更新や改修などが行えるノーコード制作ツールになったのです。
ブロックエディタでできること
ブロックエディタでは、文章の段落や画像、表・リスト、レイアウトなどを「ブロック」という単位で管理し、それぞれのブロックを積み木のように組み合わせることで、一つのページを制作します。では、ブロックエディタではどのようなことができるのか、実際の編集画面で詳しく見ていきましょう。
制作・運用のコストダウンにつながるポイント
WordPressのサイト制作・運用には、開発費や運用費といった様々なコストがかかります。ブロックエディタを使うことで、制作会社による基本のテーマ(パーツ)や最初の数ページの制作費といったイニシャルコストはかかるものの、下層ページの量産やサイトの更新・運用といったランニングコストを削減することができます。
・制作会社が作った基本のテーマをもとに、残りのページやその他のコンテンツを依頼主がノーコードで制作できるため、[制作費]の削減につながる
・制作会社を通さず、ページの更新や改修がノーコードで行えるため、[保守・運用費]の削減につながる
・社内にエンジニアがいなくても誰でもページの制作が行えるため、[開発費・人件費]の削減につながる
このように、従来は高額になりがちだったWordPressのサイト構築も、ブロックエディタを使って自社で制作・運用する範囲を定めることで、大幅なコストダウンが可能になるのです。
ブロックエディタがデフォルトになったことにより、WordPressにおけるノーコードの幅は大きく広がりました。
ページ内のレイアウトにおいて、ここまで融通性の高い制作・運用フローはこれまでになかったものですから、ぜひ、本格的な導入を検討してみてください。
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