最終更新日:2024.11.26
お悩みのジャンルとしては「SEO(Search Engine Optimization)」対策と呼ばれるもので、日本語にしますと「検索エンジン最適化」ですね。
弊社ごとで大変恐縮ですが、弊社にはWordPressに精通した制作チームのみならず、ウェブマーケティングチームもありますから、この分野も自信をもってお答えできます。
この記事では、一般的な「SEO」という視点からと、それをWordPressで実施するならという、ふたつの視点から解説を行いたく思います。
ベーシックなSEOだけで検索上位表示をねらうのは難しい
まず、整理しなくてはならないのは特定のキーワードでSEO対策を実施する場合の、「SEO難易度」についてです。
想像に難くないと思いますが、固有の「サービス名称」や「店舗名」で検索上位をねらうことは難しくありません。ほとんどなにも考えずに、ウェブサイトのタイトルや紹介ページの見出しに、名称を入れるだけで上位表示できると思います。
SEOの分野ではこの部分を「競合性」と呼び、この場合、「競合性が低い」となります。
Googleなどの検索結果は「相対的な評価」ですから、この場合、ほとんど敵がいない(ライバルページがない)ということですね。
当然ながら今回の質問はそのことではなく、例えば、「冷え性」を解消できる漢方薬を販売している事業者様が、商品名の検索からではなく、商品紹介ページを「冷え性」や「温活」のようなキーワード(またはかけあわせのキーワード)で検索上位をねらいたい、といったことだと推測します。
結論からいいますと、基本的なSEO(ウェブサイトの構造的な最適化)だけで上位をねらうのは難しいと思います。
基本的なSEOとは、「タイトル」や「H1(見出し)」や内部リンク構造、情報のカテゴリー化などをしっかり行う、検索エンジンに向けたクローリング(※)対策のことです(SEO業界では「内部対策」と呼んだりします)。
(※)クローラーというプログラムがウェブサイトの情報を収集すること
運営しているウェブサイトが、どのような情報を有して、どのような優先度で掲載しているか、下層ページの「親」「子」の関係、サービスページの分類等を正確に伝えるために、「検索」を意識してウェブサイトの構造的な最適化を行うことはとても重要です。
ここをしっかりやっておくことで、検索エンジンに、運営ウェブサイトの情報構成を正しく認識させることができ、検索結果にも意図したとおり反映することができるでしょう(順位の問題は別です)。
ですが、これらはあくまで基本的なSEO施策となり、先の例でいう「温活」等のキーワードで流入をつくる施策にはなりません。
特定のキーワードで検索順位をあげたい場合、重要なのは、競合性を意識した上での「コンテンツ」の「量」や「中身」です。
そのキーワードに関して、どのような情報をどのような構成で、どのくらい盛り込むか、といったことがポイントになります。
とはいえ、それって何を根拠に決めるの?と、首をかしげる方がほとんどだと思います。
実際、Googleの方では非常に複雑なメカニズムで順位決定がなされているのは事実だと思いますが、SEO観点から記事を作成する場合、「量」や「中身」の基準は意外とシンプルで、それは、SEOは相対的な評価ですから、対象とするキーワードの、その時点での検索結果上位(1〜5位)のページを参考することになります。
これらの上位記事と比較して、上位ページの「情報量」と「質」で負けないページに仕上げることで、作成ページが検索上位になる可能性がでてきます。
(もちろんそのページを制作する上でさらに細かなSEOセオリーがありますが、それはここでは解説し切れませんので割愛いたします)
同じ事柄を解説するウェブページは無数にあり、その中で「順位付け(ランキング)」が行われるのがSEOですから、「競合」を常に意識することが大事です。
Googleのロジックでは、検索クエリに対して最も「わかりやすい」「役立つ」回答になっている情報ページを評価する、と非常に本質的なことを述べていますし、実際にそれほどまでに検索アルゴリズムの精度は高くなっていると思いますが、ページをつくる側としては、やはり基準や拠り所が必要になってくるはずです。
基準や拠り所については、繰り返しになりますが、シンプルに、ターケッドキーワードの検索で、現在上位にある記事(内容)と定めて問題ないと思います。
生まれたばっかりの新規記事が、新たな評価軸で、ごぼう抜きで評価される……といったことはおこりえません。
というわけで、現実的には任意のキーワードで自由に効果のあるSEO対策ができるかというと難しく、上位表示については、そのキーワードの検索ボリュームやどれだけ多くの競合ページがあるかなど、「難易度」をしっかり見極めた上で、SEO対策できる・できない含め、決定していく流れになると思われます。
「温活」や「冷え性」などの例でいえば、これらはビッグワード(検索ボリュームが多い)なので、商品サービスページで上位に食い込むことは難しいでしょう。ただし「温活 漢方」「冷え性 漢方」などであれば、まったく状況は変わってきますので、こういった「キーワードのかけ合わせ」と、検索ボリュームや対象商品の特性(特長)などを精査して、実現可能なSEO施策へとシフトしていくことになるでしょう。
WordPressでSEO対策を行うとは?
さて、「WordPress」の話に変わりますが、その前に、上述の内容を参考に、ウェブ制作とSEOの問題点についてふれておきます。単刀直入にいえば問題点は、
※ウェブサイト制作のプロフェッショッナルとSEO対策のプロフェッショナルは違う
ということです。
前述の例でいえば、構造的な最適化をはかる基本的なSEOは、現在ではウェブ制作会社に共通するセオリーで「実施して当たり前」となっており、クライアント様からとくにご依頼がなくても実施されるはずです。
一方で、「特定キーワードで上位表示を狙う」については、先に示したとおり「コンテンツ」が大きく関わってくることと、「競合性の精細な調査」が必要になってきますので、SEOの専門業者でないと担えない領域となります。
(具体的にはキーワード調査ツールを自社内で運用しているか、分析できるスタッフがいるかなど)
当然、その両方の専門スタッフを抱え、オールインワンで対応可能なウェブ制作会社やウェブマーケティング会社はあると思いますが、ふたつが違う、ということを知っておくのは、今後のウェブサイト運営にも役立つと思われます。
また、「ウェブ制作」と「SEO」で、2社がプロジェクトに関わってくるケースの、デメリットや注意すべき点なども、弊社の過去事例からご紹介可能ですので興味のある方は以下のQAをご覧ください。
さて、では、このパラグラフの本題についてです。「WordPressでSEO対策を行うとは?」
SEO対策について、CMS(コンテンツマネージメントシステム)がなんであるかは、ほとんど関係ありません。SEOは、CMSで構築されるサイトの構成やコンテンツを評価しますので、システムは問題になりません。
現在、一般に広く利用されているCMSは、ユーザーが必要とする機能として「SEO」を認識し、システム構造的に対応できるよう装備されているはずですから、CMSの種類による 優劣はないと考えて良いと思います。
ただ、「このWordPressテーマはSEOに強い!」などの宣伝文句を見かけたりすることはあると思います。
これについては、ユーザーが意識しなくても、「テンプレート」に従ってページ(投稿)を作成するだけで、SEOとして正しいHTML構文でページを生成してくれる、という意味だったりします。
もちろん、誇大広告ではなくSEOの視点からみても、便利な機能(構造?)と考えてよいと思います。
具体的には、入力した記事のタイトルや見出しが、それぞれ自動的にページタイトルになったりH1になったり。METAタグもページ単位で簡単に入力できたり。新規ページが公開されたらすぐにsitemap.xmlに追加され、検索エンジンにクローリングを促したりという機能のことでしょう。
ユーザーが意識しなくてもSEOに必要な要素を抜かりなく構築してくれる──そういうメカニズムを持ったWordPressである、ということです。
(ただし、表現としては「SEOに強い」ではなく「SEO対策がしやすい」の方が正しいと思われます)
設定することで、SEO対策を効率的に行うことができるのですから、安心してご利用してよいと思います。
ただし、「特定キーワード」で上位をねらいたい場合は、前述のとおり、こういった基本機能だけでは足りませんのでご注意ください。
弊社では、SEOを意識したWordPressの構築も、特定キーワードで流入を意図したコンテンツ施策も、いずれも対応可能ですので、ご興味のある方はどうぞお気軽にご相談ください。
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